カカオの赤い実と、青空と。
今年もアトリエうかい“ショコラコレクション” の販売がスタートします。クッキー× フルーツ×チョコレートの芳醇なマリアージュをテーマに、多彩なクッキーやボンボンを皆様にお届けしてまいります。
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これまでのショコラコレクションに使用してきたコロンビアやマダガスカル産のカカオに加えてさらに味わいのバリエーションを広げるため、今シーズンは新たにペルー産を採用。
しっかりと強いカカオアタックにアーモンドやナッツを思わせるフレーバー、シナモンのようにスパイシーな香りを秘めたカカオを取り入れました。
かねてから、ペルー産カカオの地域色あふれる魅力に惹かれていたグランシェフパティシエの鈴木。
素材と産地を取り巻く環境の現地視察を行い新たな仕入れを検討するため、この夏、アトリエうかいのパティシエたちと共にペルーのチョコレート工場とカカオ農園を訪問しました。
<h4>南米屈指の規模を誇る<br class="spOnly">チョコレート工場へ。</h4>
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時をさかのぼること、今年の7月上旬。成田空港から出発し、アメリカのヒューストンで乗り継いでペルーの首都・リマまで片道20時間以上かけて到着しました。今回訪れたのは「マチュピチュフーズ」という会社のチョコレート工場です。
この会社は今から30年前に設立され、当初はコーヒーの生産を行っていました。現在代表を務める二代目が16、7年前にチョコレートにも取り組み始めたそうです。今ではチョコレートを扱う会社の中でペルーでは最も大きな企業となり、南米の中でも3番目の規模に。欧米を代表する食品会社のOEMも手掛けています。
また、同社はオーガニック栽培を推進しながら生産者への支援や教育、取り巻く環境の整備にも力を入れています。
マチュピチュフーズ社は家族経営ながらも、そこで働く従業員は約5,000人。工場長も製造ラインのトップも女性で、リーダー的ポジション・役職に就いている人も女性が多かったのが印象的でした。
チョコレートの原料となるカカオの生産から店舗で販売される製品の製造までを全てマチュピチュフーズ社で行っており、その規模とクオリティの高さは鈴木の想像をはるかに超えたものでした。
<h4>広い青空に、<br class="spOnly">赤いカカオの実が揺れる農園。</h4>
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工場を後にしたアトリエうかい一行は、翌日、もうひとつの目的地であるカカオ農園へ。
行き先は、アンデス山脈東部の内陸部にあるサンマルティン地域。首都リマから飛行機で1時間、車で2時間半の所にあります。 今回は、その中にあるサン・ホセ・デ・シサ地区内のアミニィオ村・アレハンドロさんのカカオ農園(栽培面積2.6ha)の見学をさせてもらうことに。
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オーガニック専門のカカオが栽培されている、マチュピチュフーズ社専属のアレハンドロさんの農園。元々はバナナやトウモロコシ畑だったところをカカオ栽培用地に切り替えたそうです。
オーガニックを保つため、木と木の間にはしっかりと間隔が設けてあり、こまめに剪定して風通しを良くすることで虫が付きにくいように管理されていました。
他にも、土壌に使われる有機肥料の中にカカオが使われていたり、収穫したカカオ豆から苗を育てていたりと、サステナブルな取り組みにも積極的。
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栽培されていたのは、風味高く収穫量も多いとされる「トリニタリオ種」。
収穫のメインシーズンは6~8月ですが、一年を通してカカオが収穫されており農園での年間収穫数量は2,600kgを誇ります。
カカオの木は1つの木(苗)で約20年実をつけてくれますが、1本の木から収穫できる量は年間で3kg ほど。苗を栽培し始めてから実ができるまでに3年ほどかかりますから、この収穫数量がいかに農園の方々による大変な労働の成果であるかがよく分かります。
カカオ豆は6日間発酵したのちに4、5日かけて乾燥させ、集荷場所へ。集荷場所では、出荷できるカカオ豆の基準を満たしているかどうかを細かくチェックしていました。
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マチュピチュフーズ社はオーガニックだけの農家で 5,000件と契約しており、そこで収穫されたカカオ豆の集荷場所はペルー全体で34件。今回訪れた地区だけでも9件で年間9,000トンも集荷されているそうです。
豆の選別後、ピスコという町にあるチョコレート工場へたくさんのカカオ豆たちが運ばれていきます。アトリエうかいでは、今回この農園で栽培されたカカオをショコラコレクションの「ショコラ アソルティ缶(イチゴ&カカオ)」や「フールセック・ショコラ スペシャリテ2024(ジェイアール名古屋タカシマヤ限定)」に採用しました。
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太陽の光を受けて健やかに育つ、たくさんのカカオたち。赤く熟したカカオの実と、木の上に広がる青空の鮮やかなコントラストは鈴木の心に深く焼き付きました。今回のショコラシリーズ「ショコラ セレクション( クッキー&ボンボン)」のパッケージにも、カカオと青空をイメージした赤と青のカラーリングを施しています。
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<h4>ペルー訪問を振り返って</h4>
これまでアトリエうかいでは、うかいのレストランから引き継がれた「旬の素材を最も美味しく提供する」という想いを大切に、何よりも素材のことを第一に考えてきました。
実際に産地へ赴き、素材のプロセスや取り巻くさまざまな現実を自分の目で見て感じる。
それは、素材を知るという観点からも、SDGsの観点からも、大変意義のあることです。
カカオそのものの知識はもちろん、産地や農園のこと、発酵や乾燥の手法、工場で加工され出荷される過程まで。
今回の訪問を経て、産地ごとに異なるカカオの特性や関わるあらゆる物事をより深く理解し、作り手として表現する必要があると感じました。
食に携わる責任と、素材の魅力を引き出すお菓子作りを伝えるために。
今回のペルーで得たかけがえのない経験を、今後も一層魅力ある商品作りに活かしてまいります。
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