ヴェネチアで古くから伝わる伝統技法として、ガラス職人がひとつひとつ手作業で制作しています。溶けたガラスを金型に入れ花や星の形を造り、さらに色ガラスを重ねたり型を変えたりしてできた塊をふたりの職人が引っ張り細長くします。できた棒状のガラスは金太郎飴のようにどこを切っても同じ絵柄となります。短く切ったガラス片を組み合わせることで、ガラス器に1,000の花が咲いたように見えることからミルフィオリグラス(イタリア語で「千の花」の意)と呼ばれています。
マエストロ ロッシー・インペリオ(Rossi Imperio)により1986年に設立されたムラーノ島(ベネチア)の工房。 当初は手吹きガラスの花瓶、皿やボンボニエールを製作していましたが、ムリーナに魅せられ、やがてミルフィオリ技法に専念するようになりました。ムリーナを用いた様々なデザインのオブジェを創作する工房として世界に認められてきましたが、2021年6月工房を閉鎖しました。彼らの作品もまた、希少性が高まると考えられます。